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もう、我が子を愛せないと思った時の母の心の守り方

  • 2026/04/04

「もう、我が子を愛せないかもしれない」と感じたとき、多くの母親は強い罪悪感に襲われます。

母親なのにそんなことを思うなんて、と自分を責め、さらに心が追い詰められていきます。

しかしまずお伝えしたいのは、その感情は異常でも冷酷でもなく、限界まで頑張ってきた心が発している危険信号だということです。

愛せないのではなく、愛する余力が残っていない状態であることがほとんどです。

子育ては長期戦です。

思い通りにいかない日々、終わりの見えない不安、周囲との比較、孤立感。

特に不登校や発達の課題、家庭内の衝突が続くと、心は慢性的な緊張状態に置かれます。

人は極度に疲労すると、感情が鈍くなったり、逆に怒りが強くなったりします。

「かわいい」と思えなくなるのは、防衛反応の一つでもあります。

これ以上傷つかないために、心が距離を取ろうとしているのです。

母の心を守るために最も大切なのは、「完璧な母でいようとしないこと」です。

常に受容的で、優しく、理解ある存在でい続けることは不可能です。

むしろ、しんどいときはしんどいと認めることが回復の第一歩になります。

子どもから少し距離を取る時間を持つことも決して悪ではありません。

物理的に別室に行く、外の空気を吸う、誰かに話す。

それだけでも神経の緊張は緩みます。

また、「愛せない自分」を否定しないことも重要です。

感情はコントロールできないものです。大切なのは行動です。

心が冷えている日でも、最低限の安全を守り、生活を維持しているなら、それは十分に母としての役割を果たしています。愛情とは、常に温かい気持ちでいることではなく、関係を投げ出さないことでもあります。

さらに、孤立を避けることが不可欠です。信頼できる友人、家族、専門家、どこでも構いません。

誰かに本音を打ち明けることは、心の負荷を大きく軽減します。

自分の苦しさを言葉にすることで、「私は一人ではない」と感じられるようになります。

子どもとの関係は固定されたものではありません。

今は愛せないと感じても、それが永遠に続くわけではありません。

まずは母の心の安全を守ることが最優先です。

母が倒れてしまえば、家庭はさらに不安定になります。

自分を責めるのではなく、「ここまで本当に頑張ってきた」と認めてあげること。

その優しさを、まずは自分自身に向けることが、再び関係を立て直す力になります。

発達障害ラボ

車 重徳

《個別のご相談はオンラインカウンセリングまで…》

自閉症スペクトラム(ASD)や広汎性発達障害(PDD)、学習障害(LD)やグレーゾーンの子の支援やトレーニングに定評のある発達障害ラボの室長です。 知能検査「WISC-Ⅴ(ウィスク5)」の実施や既存の結果による分析・アドバイスも行っています。 また、近年増えている起立性調節障害やHSC(敏感過ぎる子ども)の対応方法などにも定評があります。