中学生の我が子の反抗期がヒドクて「もう、子どもを捨てたい」と思った時に…
- 2026/02/02
お子さんの凄まじい反抗にさらされ、心も体もボロボロになっておられるのですね。
「子どもを捨てたい」という言葉は、本来なら口にすることさえためらわれるほど重いものですが、それをあえて言葉にしなければならないほど、あなたは今、深い絶望と孤独の淵に立たされているのだとお察しします。
ベテランの臨床家として、また心理士として、これまで同じように限界を迎えた親御さんを数多く見てきました。
ですから、まずはあなた自身に「そう思っても無理はない、それほどまでに私は追い詰められているのだ」と、自分を許してあげてほしいのです。
その感情は愛情の欠如ではなく、あなたが限界までお子さんと向き合おうとした結果、心がこれ以上の崩壊を防ごうと鳴らしている緊急警報なのです。
中学生という時期は、脳科学の視点で見れば、感情を司る扁桃体が激しく活動する一方で、理性を司る前頭前野の発達が追いついていない、いわば「ブレーキの壊れたスポーツカー」のような状態です。
本人も自分の内側から湧き上がるイライラや衝動を制御できず、最も甘えが許され、かつ自分を見捨てないであろう親を標的にして、その未熟なエネルギーをぶつけてきます。
あなたは今、理不尽な暴言や態度のサンドバッグにされているようなものですから、相手を憎いと感じたり、離れたいと願ったりするのは、生物として極めて正常な防御反応といえます。
今この瞬間から、あなたが取るべき最も重要な行動は「親」という役割のハードルを地面に付くほど下げることです。
反抗期の子どもに対して正面から向き合い、正論で説得しようとするのは、猛吹雪の中で傘を差そうとするようなもので、結局はあなただけが体力を消耗し、凍え切ってしまいます。
今は「関わらない」ことが、あなたにとってもお子さんにとっても最善の選択になる場合が多々あります。
食事の用意など最低限の家事はこなしても、精神的な距離をぐっと引き離し、お子さんの言動を「異国の言語で叫んでいる人の声」程度に聞き流す練習をしてみてください。
あなたが過剰に反応しないことは、お子さんにとっても「親を自分の思い通りにコントロールすることはできない」という現実を知る貴重な学びになり、結果として嵐が過ぎ去るのを早めることにつながります。
もし、暴言がエスカレートして身の危険を感じたり、あなた自身の眠れない夜が続いたり、消えてしまいたいという思いが消えないのであれば、それはもはや家庭内だけで解決すべき段階を超えています。
児童相談所の相談ダイヤルや地域の教育センター、あるいは我々のような医療機関を、あなたの「避難所」として活用してください。
第三者が介入することで、親子という密室の関係に新しい風が入り、事態が好転することは珍しくありません。
あなたはこれまで十分すぎるほど、たった一人で戦ってきました。
もう、これ以上自分を追い込む必要はありません。
出口のないトンネルのように感じるかもしれませんが、この嵐は脳の発達とともに必ず凪ぐ時が来ます。
それまでの間、あなたが無傷でいる必要はありません。
まずは今日、一人の人間としての自分をいたわるために、好きな飲み物を飲み、数分だけでも静かな時間を確保してください。
私たちはいつでもあなたの味方です。
もしよろしければ、お子さんの反抗が特に激しくなる状況や、あなた自身の体調について、少し詳しくお話しいただけますか。
発達障害ラボ
車 重徳

