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子どもが不登校になってしまった時の親の対応

  • 2026/01/31

子どもが不登校になったとき、親は強い不安や焦り、時には自責の念に襲われます。

しかし臨床の現場から強調したいのは、不登校は「失敗」でも「育て方の結果」でもなく、子どもがこれ以上無理をしないために発している重要なサインだということです。

まず親に求められるのは、学校に戻すことを最優先にする姿勢をいったん脇に置き、子どもの心身の安全を守る視点に立ち返ることです。

最初の対応で最も大切なのは、理由を追及しすぎないことです。

「何があったの」「いじめなの」「勉強が嫌なの」と問い詰められると、子どもは自分の気持ちを整理できないまま、さらに追い詰められてしまいます。

不登校の背景は一つではなく、疲労、不安、人間関係、自己否定感などが重なり合っていることがほとんどです。

言葉にできない状態そのものを理解し、「今はしんどいんだね」「休んでいいよ」と存在を肯定することが、回復の土台になります。

次に重要なのは、家庭を「安心していられる場所」に保つことです。

昼夜逆転やゲーム、無気力な様子を見ると、親は生活を正そうと介入したくなりますが、心が疲弊している時期に管理や指導を強めると、親子関係が悪化しやすくなります。

まずは学校に行けない自分を責めなくて済む環境を整え、エネルギーの回復を待つ姿勢が必要です。

また、親自身が孤立しないことも極めて重要です。

不登校は家庭内だけで抱え込む問題ではありません。

学校、スクールカウンセラー、医療機関、相談支援機関など、第三者の視点を早めに入れることで、「この対応でいいのか」という不安が整理されます。

親が少し安心できると、その落ち着きは必ず子どもに伝わります。

そして忘れてはならないのは、「学校に戻ること=回復」ではないという視点です。

学びの場は学校以外にもあり、段階的な関わり方や別の選択肢が存在します。

子どもが自分のペースで外と再びつながる力を取り戻すことこそが、本質的な回復です。

不登校になったときの親の役割は、正しい道に導くことではなく、「どんな状態でも見捨てない」という確かなメッセージを送り続けることです。

その安心感が、子どもが再び動き出すための最も大きな支えになります。

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発達障害ラボ

車 重徳

《個別の案件はオンライン相談まで》

自閉症スペクトラム(ASD)や広汎性発達障害(PDD)、学習障害(LD)やグレーゾーンの子の支援やトレーニングに定評のある発達障害ラボの室長です。 知能検査「WISC-Ⅴ(ウィスク5)」の実施や既存の結果による分析・アドバイスも行っています。 また、近年増えている起立性調節障害やHSC(敏感過ぎる子ども)の対応方法などにも定評があります。