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文字を書くことが極端に苦手な子どもへの対応

  • 2026/01/11

私は長年、学校現場で書字や学習に苦痛を感じる子どもたちを支援してきました。

お子さんが文字を書くことを極端に嫌い、宿題すら拒否するのは、単なる「怠け」や「わがまま」ではなく、何らかの困難を抱えているサインであることがほとんどです。

まずはお子さんを責めず、「書くのがつらいんだね」と受け止めてあげてください。

以下に原因と対処法を説明します。

主な原因として考えられるのは、

  • 書字障害(ディスグラフィア):手や指の細かい動き、空間認識、視覚運動統合が苦手で、字がうまく書けない。筆圧が強すぎたり弱すぎたり、字形が崩れることが多く、本人は「汚い」「疲れる」と苦痛を感じます。
  • ADHD:注意の持続や実行機能が弱く、宿題のような長時間の課題に取り組めない。書く行為自体が退屈で衝動的に避けます。
  • ASD:感覚過敏でペンの感触や紙の音が嫌、または完璧主義で「うまく書けないならやらない」と拒否。
  • 学習への不安・失敗体験の蓄積:過去に「字が汚い」と指摘され、書くこと自体にトラウマを抱えている。
  • 対処法として、 まず、強制せずプレッシャーを取り除くことが最優先です。

    「宿題しなさい」と叱ると拒否が強まり、親子関係が悪化します。

    代わりに「今日は書かなくてもいいよ」「一緒に少しだけやってみようか」と寄り添いましょう。

    次に、代替手段を活用します。

    • タイピングや音声入力(タブレット、スマホの音声認識)で宿題をさせる。
    • 漢字ドリルは書く量を最小限にし、読む・選ぶ形式に変更。
    • 学校に相談し、宿題の減量や提出形式の変更(プリント提出→写真送信など)を依頼。

    さらに、楽しい書字体験を増やす。強制的な宿題ではなく、お絵かき、短い手紙、ゲームのスコア記入など「書くのが役立つ」場面を作りましょう。

    太いマーカーやジェルペンで感触を変えるのも有効です。

    重要なのは、専門機関で評価を受けることです。

    児童精神科や発達支援センターでWISC-V(ウィスク5)検査や運動機能評価を。

    書字障害や発達障害が明らかになれば、学校に合理的配慮(宿題免除、ICT活用)を正式に求められます。

    早期発見で、子どもは「自分はダメじゃない」と安心し、学習意欲が戻ることが多いです。

    親御さんへ:今は辛いですが、お子さんは「できない」のではなく「つらい」のです。

    あなたが味方になってあげてください。

    少しずつ改善します。

    一緒に専門家に相談しましょう。

    発達障害ラボ

    車重徳

    《お子さんの件についてはオンライン相談にて》

    自閉症スペクトラム(ASD)や広汎性発達障害(PDD)、学習障害(LD)やグレーゾーンの子の支援やトレーニングに定評のある発達障害ラボの室長です。 知能検査「WISC-Ⅴ(ウィスク5)」の実施や既存の結果による分析・アドバイスも行っています。 また、近年増えている起立性調節障害やHSC(敏感過ぎる子ども)の対応方法などにも定評があります。