反抗挑戦性障害とはどういった病気なのか
- 2025/12/28
私は長年、反抗挑戦性障害(Oppositional Defiant Disorder、ODD)を支援してきました。
ODDは、主に子ども(多くは学童期から思春期)にみられる行動障害で、DSM-5では破壊的・衝動制御・行動障害群に分類されます。
特徴は、権威者(親、教師など)に対して持続的に怒りっぽく、反抗的、挑戦的、意地悪な態度を示すことです。
単なる「わがまま」や「思春期の反抗」ではなく、頻度と強度が著しく、家庭・学校・社会的機能に明らかな支障をきたす場合に診断されます。
主な症状は3つのカテゴリーに分けられます:
これらが少なくとも週に数回、6ヶ月以上続き、他の精神疾患(うつ病、ADHD、導妨害性障害)で十分説明できない場合にODDと診断されます。
有病率は2~16%程度で、男子にやや多く、小学校低学年頃から顕著になることが多いです。
原因は多因子性です。
生物学的には、感情調整に関わる前頭前野・辺縁系の機能不全、ドーパミン・セロトニン系の異常が関与。
遺伝的素因(家族に反社会性や気分障害の既往)も強いです。
環境的には、親の厳罰的・一貫性のないしつけ、虐待・ネグレクト、家族不和、貧困などがリスク要因。
多くの場合、ADHD(50%以上併存)や不安障害、学習障害が基盤にあり、二次的にODD症状が現れます。
治療は、まず併存疾患の評価・治療が優先。
ペアレント・トレーニング(親への行動療法)が第一選択で、指示の出し方、肯定的関与、一貫したルール設定を学びます。
子ども本人には怒り管理、問題解決スキル、社会的スキル訓練を。
学校連携も不可欠で、行動計画を作成します。
重症例ではSSRIや非定型抗精神病薬を慎重に使用することもあります。
予後は早期介入で良好ですが、放置すると思春期に行為障害(非行、犯罪行為)へ進展するリスクが高いです。
親御さんへ:お子さんの行動は「悪意」ではなく、感情調整の未熟さの表れです。
是非、専門機関(児童精神科)を受診してください。
一緒に取り組めば、必ず改善します。
発達障害ラボ
車重徳
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