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最近の保護者はなぜ、簡単に子どもにゲームを与えるのか

  • 2025/12/19

現代の保護者が子どもにスマホやゲームを簡単に与えてしまう背景には、社会的・心理的・実用的要因が複合的に絡み、結果としてゲーム依存や不登校のリスクを高めています。以下で主な理由を解説します。

まず、便利さと即時的な子守り効果です。共働き家庭の増加や核家族化で、親の負担が大きくなっています。子どもが泣いたり騒いだりすると、スマホの動画やゲームを渡せばすぐに静かになり、親は家事や休息を取れます。これを「スマホ子守り」と呼び、日本小児科医会も警鐘を鳴らしていますが、疲労した親にとって「一時的な救い」となります。研究では、電車や待ち時間にスマホを与える親が多く、短期的なストレス軽減が習慣化します。

次に、防犯・連絡手段としての必要性です。調査(NTTドコモモバイル社会研究所2024年)では、スマホを持たせる理由のトップが「緊急時の連絡」「場所把握」「子どもから欲しいと言われた」。塾通いや一人行動が増える小中学生で、GPS機能が安心材料となります。周囲の子どもが持つ「ピアプレッシャー」も影響し、親は「持たせないと孤立する」と感じます。

さらに、知識不足とリスクの過小評価です。多くの親はゲームの即時報酬(ドーパミン放出)が依存を招くメカニズムを知らず、「少しなら大丈夫」「教育アプリもある」と楽観します。親自身がスマホ依存気味でモデルとなり、子どもに与えやすい悪循環も。コロナ禍で在宅時間が増え、スクリーンタイムが急増した背景も残っています。

社会的要因として、周囲の影響と低年齢化です。小学生のスマホ保有率は高学年で70%以上。友達が持つと「欲しい」とせがまれ、親は折れやすい。また、広告やアプリの魅力が子どもを引きつけ、親の説得を難しくします。

心理的には、罪悪感の回避と過保護。厳しく制限すると「可哀想」「時代遅れ」と感じ、与えることで「良い親」と自己肯定するケースも。実際、脳科学的研究(川島隆太教授ら)では、過度なスクリーンタイムが前頭前野の発達を阻害し、集中力低下や感情障害を招くのに、親の認識が追いついていません。

これがゲーム依存や不登校を助長します。ゲームは予測可能な達成感を与え、現実のストレス(学業・人間関係)から逃避しやすくなります。予防には、親子でルール設定(時間制限、共有活動)、代替趣味の奨励、専門相談が有効です。親の意識改革が鍵で、まずは自身のスマホ使用を見直しましょう。

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発達障害ラボ

車 重徳

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自閉症スペクトラム(ASD)や広汎性発達障害(PDD)、学習障害(LD)やグレーゾーンの子の支援やトレーニングに定評のある発達障害ラボの室長です。 知能検査「WISC-Ⅴ(ウィスク5)」の実施や既存の結果による分析・アドバイスも行っています。 また、近年増えている起立性調節障害やHSC(敏感過ぎる子ども)の対応方法などにも定評があります。